でも、賑やかなのはこどもたちが元気な証拠で、母としては、それが何よりです。
そりゃぁ子どもたちのことを、大きな声で叱ることもあるけど、
困った顔をしてれば、何とかしてやりたいと思うし、悲しそうな顔をしてれば、励ましてやりたいと思う。
何か事件や問題が起きていることが分かっても、
直接我が子が絡んでないとなると、
なにかしら思うところはあっても、
自分が何とかしようと考えることはなかなか難しいですよね。
でも、無関心ではいけない!って思わせてくれた映画にであいました。
その映画は、去年の8月に韓国で公開された韓国映画
「トガニ~幼き瞳の告発~」です。
主演俳優が、原作本を読んで自ら映画化を熱望した作品だということ。
そして、かなり内容の重い、衝撃的な実話であるということで、
公開前から話題になっていました。
さらに、公開後には、映画のタイトルからとった「トガニ法」という法律ができるほど、
社会に影響を与えた映画です。
重い内容というのは、
幼い聴覚障害児に対する、教員による、長期にわたる性的暴行です。聞いただけでも、おぞましいですよね。
主演俳優は、韓国のロマンチックコメディドラマに欠かせない、コン・ユ。
私が大好きな俳優です。
彼は聴覚障害のある子供たちが通う学校の美術教師、カン・イノを演じています。
イノはこの学校に赴任した日から、子供たちに対する、日常的な暴力を見てみぬ振りをしている教員達の雰囲気や、こども達の憂いのある目に、違和感を感じていたのですが、
彼には子供がいて、父として、働かなければいけない。
だから、彼もまた見てみぬ振りをしてしまうんです。
それを知ったイノは、教師である前に、父親である自分は、
このままではいけない!と立ち上がり、子供たちを守るために、奮闘します。
今まで、助けて欲しいと言えず、今の苦痛や苦しみに耐えるしか生きる道がなかった子供たちが、イノのような信じられる大人に出会ったことで、自分の幸せを願ってもいいんだってことに、気付くんですよね。
とにかく、最初から最後まで、胸が苦しくて、息ができないくらい辛かったです。
でも、この映画から、伝わってくる、
「自分が社会を変えるんじゃなくて、自分が社会に変えられないために、
戦うんだ」
っていう、強さに私は力をもらいました。
楽しい映画。
ホッとする映画。
おもしろい映画。
ロマンチックな映画。
・・・からは、程遠いけれど、
見終わってから時間が経つにつれて、
出会えて良かったと思える映画でした。
映画「トガニ~幼き瞳の告発~」は、
東海地区では、名古屋市栄のパルコにあるセンチュリーシネマで、8月4日から公開です。